僕のお仕事の監督官庁でもある「金融庁」では、金融行政において、何を目指すかを明確にするとともに、その実現に向け、いかなる方針で金融行政を行っていくかについて、金融行政方針として公表しています。
そう、政府としての官僚組織は、一定の方向を事前にしてしています。
そして、その、具体的な進捗状況や、実績等の評価を金融レポートとして取りまとめ、公表しています。
まあ、無視してもいいけど、関係ないって言ってもいいけど、政府方針や、政治がどうのってSNSで発信するなら、これぐらいはおさえて方がいい。
だって、知らないのに適当に吠えてるの、かっこ悪いから。
で、このレポートは、金融行政の中心である銀行が、今後、どんな行動をするのかを予測できるレポートでもあります。
こんな官公庁のレポートって、最近はWEBで入手できるから、皆さんの事業に関わることは、見てみるといいと思いますよ。
バイアスはかかっているけど、数字データはちゃんとしてっから。
知人の口コミも大事だけど、裏付けがあるかどうかは、関係性とは関係なくて、単なるファクトがあるかどうか。
その関係性を壊さないためにも、たまにはちゃんと、根拠となるデータを見る癖をつけると、リスク(不確実性)からの回避が、事前に可能になりますよ〜
さて、
ビジネスをする以上、銀行に一切関わらないという業種はありません。
どんなビジネスも、決済をするためには、銀行口座が必要になりますし「うちは借金なんかしないから関係ないよ!」っていうなら、それは素人をさらけ出して、ご自身を貶める言葉なのでおやめください(笑)
借金も、自分のお金も、ですが、お金に綺麗も汚いもなく、単なる手段であり道具です。
うまく活用すれば、信用創造の恩恵を受けられますので、ビジネスを効果的に回すことができます。
借入金のポイントというのは「返済原資の調達をどこからするのか」という話であって、現在価値で手に入れたいものと、将来価値で手に入るものの交換に過ぎません。
簡単に言えば「時間を買う」行為に過ぎませんよね。
良いも悪いもないんだけど、、、「借金は悪」っていうのは、多分、資本家が労働者に知恵を与えないように作られたプロパガンダじゃね?とか思っちゃうんですけどね。
それか思い込みだから、ちゃんと理解しようよ。
真面目だという人が、住宅ローンを35年組んで、購入した瞬間に資産価値の下がるものを購入しているんだから、ほとんどの方は、理解できていないと思うんだけど、連帯個人債務というリスク(不確実性)がくっついてくるんで、本当に、怖くないんかな〜って、個人的には思うんですけどね。
さて、
そんな深読みすることもなく「知らない」ということは、単にチャンスを逃しているかも、と思いますので、僕も、自分で理解して、これからもゆるくも、成果は最大限になるようにしていきたいと思います。
そんな、気持ちもあって、僕のいろんな情報源を、開示しているのです。
気付いていらっしゃる方に読んでいただければいいし、問題を先送りしたい方の気持ちも、わからないわけじゃないから、どうぞ、お気軽に活用くださいね。
- あいかわらず長いまえがき
- そして、また、まえがき
- 地方歳という時限爆弾
- 地方経済の話だけじゃなくて、全体に影響はでるのさ
そして、また、まえがき
ざっきーです、経営者専門の保険屋で、大好きな方や、大切な方から紹介された方々に、お節介を焼いて、その方々の事業価値の向上に貢献して、リスク(不確実性)から経営者の皆さんをお守りするのが仕事です。
ゴルフもしないし、よいしょもしない、群れもしなければ、付け届けもしませんが、経営者の皆さんのビジョンに沿った形での事業価値向上は、コミットしています。
関係性や、想いなどは、大切だとお思いますが、企業の本質的な目的であるところの「継続性」については、数字が必ず関わります。
そこに、逃げ場はありません。
志とか、理念とか、かっこいい言葉よりも前に、数字は存在します。
これは、現実としての事実です。
見てみないふりをしようが、どうしようもない事実です。
かつて、何人もの経営者の方が、これを見て見ぬ振りをして、継続出来なくなるまで、そばで伴走させていただいたことがあります。
そう、破産までです。
数字の問題は、ほっておいてもすぐに問題がでるわけではなく、だんだんと打つ手がなくなり、、、
ある時を境に決壊します。
これ、現実ね。
リスク(不確実性)は数字に、事前に現れているにも関わらず、、、時間の経過とともに、問題が起こるのではなく、改善手段の選択肢が失われていく!と言った方がわかりやすいでしょうか。
だから、僕のスタンスは「おせっかい」なんです。
大好きな人に、嫌われてもいいので、リスク(不確実性)からお客様をお守りするのが、保険屋の仕事なので、それをしているだけです。
僕は、そんなあり方で、社会に関わっていきたいと、思っているだけ、誰が何をしようが関係ないことなんだけど、あまり人がやらないところにこそ、物事の本質があるような気がしていましてね。
いいとか悪いとか、儲かる儲からないとか、そうゆうことじゃなくて、僕がしたいだけ。
耳障りの悪いことも、その方のためなら伝える。
これが僕にとってのビジネス上の愛なんじゃないかなって思います。
だって、そうじゃなけりゃ、伝えないから。
もう、そうしようと思います。
問題ってね、指摘するから発生しているかもしれないんだ。
問題は、僕が見つけるんじゃなくて、皆さんが「これが問題」ってならないと、さらに問題を作る出しているんじゃないかなって思うことがあってね。
だから、問題です、というかどうかは、相手を見て決めることにしました。
そう、もうね、問題なってのは、そもそもないのかもしれないけど、いろんなことで、仕事にするために問題を作る出しているように思えて仕方がないんですよね。
どうして、儲けたいの、どうして、お金が欲しいの、どうして俺が俺が、私が私がになるの?
今、あるもので、十分満たされてないの?
最近は、本当にそんなことを思うようになりました。
地方債という時限爆弾
さて、本題に入りますね。
金融庁が公表した「金融レポート」では、2025年には、全国の地銀の60%が赤字となる見通しと公表。
背景としては、人口減と、低金利の長期化があり、もう、待ったなしで将来にわたっての持続可能なビジネスモデルへの転換を促すという話になっております。
ちなみに、地銀の定義としては、地方銀行64行、第二地方銀行41行と、埼玉りそな銀行を指します。
まあ、金融庁は、以前から、地方銀行に対しては、すでに方針を明らかにしてまして、ちゃんと、地方経済に貢献していないなら、その地方銀行に、銀行としての存続の意義がない、とまで言っております。
なぜなら、今現在の地方銀行ってのは、ちょっと前までのビジネスモデルとしては、日銀が確実に買ってくれる国債と、その地方毎にある、縁故の地方債(県債とか、政令指定都市債)を買っていれば、それなりの利益が出ていたんです。
だって、地方の方がこれ以下が進んでいて、65歳以上の高齢者って、資産をどうしていたのかというと、銀行に預けっぱなしだったんですよね。
金融庁から見てみれば、潮目は変わって、国債なんぞ買っている場合じゃない、そんなところは信用創造もできてないんだから、必要ないから退場願います!っていうのが、現在の金融庁のスタンスです。
だってさ、びっくりするよね!東京都の都債と、青森県の県債って、発行される時の金利(債権を、購入する方から見ればリスク)がほとんど一緒なんですけど、知っていました?
実は、現在の法律や、債券市場の運営において、債券を発行できる(要するに債券市場を通して、借金を調達できる)県とか、市とかってのは、そもそも倒産が認められていない(法律上、倒産という概念がない。夕張市の例がわかりやすいですよね)です。
なので、多くの地方銀行は、県債など発行してる主体が倒産しないんだから、地方債というもののリスクはない!として捉えていまして、現時点でも、数千億円規模で、普通に購入しています。
日本国債が、日銀が70%近く購入してしまう状況では、地方銀行の場合、発行主体のメインバンクであることも多く、日本国債買えない分、ガンガン買っているんですよね。
でもさ、ちょっと考えて欲しいんだけど。
東京都と、青森県って、財務内容がどう考えても天と地ほど違うと思うんですけど!そう思いません?
でも、現実の発行時の金利の提示はほぼ同じなんです。
確かに、それが流通していく中(セカンダリーといいます)では、さすがに差がついてくるけど、東京都発行の債券と、青森県発行の債券が同じ価値って、、、
誰が考えてもおかしいですよね!
あなたの大切なお金、どっちに貸しますか?金利が一緒なんだから、青森県をとやかく言ってるんじゃなくて、財務視点で考えてみれば、誰でも一緒だとは答えませんよね。
でもさ、これが皆さんが知らない、不都合な現実なんですよ。
思い返してみると、僕が学生時代に遊びまわっていた1980年代には、長期プライムレートなどというものがあって、すべての長期信用銀行(日本興業銀行、日本長期信用銀行、日本債券信用銀行)が同じレートで資金調達をしていたんですけど、、、
バブルの崩壊とともに、そんなわけねーだろ!って市場の圧力で、この3つの長期信用銀行は、全て破綻しましたよね(興銀は、みずほ銀行に合流するわけですけど)。
でもね、今、僕が言っている地方債の世界ってのは、いまだにこれと同じことをやってるんだけどさ、マイナス金利政策の影響で、運用先がなくなっている機関投資家は、どんどん、この地方債の世界にマネーを流入させようとしますから、これって、本当に危険な状態なんだよね。
地方債が破綻すると、国が担保するんだろうけど、それって税金だし、ますます財源がないんだから。
よく、何かあると国が補償!って軽くいう方がいるけど、それって、ルックスルーしたらわかるんだけど、国民がみんなんで負担ってことだからね。
国がなんとかしろ!って言った、あんたも負担するんだからね!
景気が悪いとか、政治が悪いとか、別に何をいってもいいけど、最終的にケツを拭くのは、言っているご自身だからね、もちろん、僕もだけど。
基本的には、現代の社会ってのは、かつて、アメリカが経済停滞の時に、大統領となったジョン・F・ケネディ氏が言ったように「国が何をしてくれるのか、ではなく、国に何ができるのか、を考えて欲しい」といったけど、正にその通り。
この地方債の問題に火がついても、今の財政状態だと、そこまで国が関与できる余力はないってこと。
そう、もしもそうなったら、地方経済は極度の景気減速がかかる、というリスク(不確実性)が大きくなっている状況にあることを、理解しておいてください。
地方経済の話だけじゃなくって、全体に影響はでるのさ
今現在、地方経済は、地方交付金などの国からの支援や、上記に書いたような、曖昧な格付けの地方債によって、地方経済のベースの部分と、何とかインフラの維持整備がされている状態です。
だから、今のうちに稼いで、内部留保をして、自己資本比率を高めておくというのは、マストなんですよね。
それ以外には、収益基盤を分散させるとか、エリアを拡大するとか、業態を変化させるとか、、、
こんなこと言うと、そんなことは、そうそう起きないよ!って言われますけど、でも、体力があるところは、もうすでに、地方経済一本足から、複数の経済基盤、複数の収益源になるように手を打っています。
だって、銀行からの資金調達って、設備投資資金であって、信用格付けの高いところには、簡単に出ますから、今がチャンスと動いているところもありますよ。
僕は、そんな相談に、実際に、具体的にのっているわけですしね。
早晩、人口動態を見ても、東京への一極集中の流れは変わらず、あらゆる地域での高齢化が加速していくのでしょう。
そして、そうなれば、社会保障費は、ますます増大化して、地方交付税なしでは、地方経済の運営はできない状況になるでしょう。
でもね、そうなってからでは、多分、遅い。
その時には、東京の人口は2020年には頭打ちになるし、現時点でも、東京都民一人当たりの所得は下落し続けているのですから。
つまり、東京都の税収も減っていくトレンドにあるということです。
それまでに、どうにかして、地方でも稼ぐ手段を確立する必要があるし、そもそも地元経済にお金を落とすシステムを考えていかないと、足元のインフラが崩れていく、そんな状況にあるんだと考えます。
まあね、地方経済にお金を回すってのは、スタバとか、マックとかに行って金を落とすんじゃなくて、地元の店舗にお金を落とすってことで、極論言えば、そうゆう全国チェーン(本社の直販店ってことね、地元のFCの可能性もあるんだから)で金落とすなってことだよね。
東京とかにきて、消費するんじゃねー、って話だし、これ、極論に聞こえるけど、今のこの国の制度のままだと、新幹線とかがどんどん広がっているから、ストローで東京などに消費という経済活動が吸い取られているように思えてしょうがないんだ。
で、その東京も、一部の人に金が落ちるように、わけわかんないインフラに莫大な費用を投入して、地方に取られないようにしていると、、、
これ、どこに住んでいても、自分の立ち位置を考えて、消費していく時代になってきたのかもしれませんね。
ここまで、読まれてきて気づいたと思われますが、地方経済の根幹を支える地方銀行、今まで何やってんの?って話であることが、よくお分かり頂けたんじゃないかなって。
まあ、金融庁の分析通りなら、6割の地銀が赤字になるから、将来的な再編は必至だし、事業の預金なんぞは、信用振りがあったとしても、1,000万円というペイオフのことを理解しておいたほうがいい時代に突入したと言えます。
まあ、自分たちのビジネスモデルも再構築できず、本業である信用創造もできないところで、資産運用の話などありえないし(笑)
とはいえ、地銀によっては、非常に財務内容の強固なところもありますので、最低でも四季報買って、取引先銀行の有価証券報告書は、目を通すべきですよね。
だって、皆さんの事業の、決算書見せているところですよ(笑)
それが今後、金融機関の選択の一つの要素になっていくんじゃないかなって思うんです。
木﨑 利長
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
(※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)
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