ざっきーです。ブログ書いている時間もないぐらい、仕事をしております(本当かよ?)
仕事はしていますが、飲んでもいますので、意識がなくなる感じで毎日が過ぎ去っていきますので、これはあかん、という事で、僕の大事なお客様に向けて、今日は書きますよ!
と言っても、今週のあまりピンと来ないかもしれないトピックス、メガバンクの一角、三菱東京UFJ銀行が、日本国債のプライマリーディーラーからおりる、という話です。
プライマリーディーラー制度(国債市場特別参加者制度)
この制度は、国債入札への積極的な参加など、
国債管理政策上重要な責任を果たす一定の入札参加者に対し、
国債発行当局が「国債市場特別参加者」として特別な資格を付与することにより、
国債の安定的な消化の促進、国債市場の流動性の維持・向上等を
図ることを目的としています。
はて、よくわかりませんな。
ということで、僕の細い人間関係を頼って聞いてみたところ、「まあ、ぶっちゃけていえば、財務省の幹部と懇親ができる代わりに、4%買わんといかんのだよ」という話になりまして、え、そうなの!って話なので、ちょっと書きますね。
そもそも、日本国債は、日本国政府の借金を誰がに引き受けてもらうんだけど、その分、金利つけるね」という話なんですよね。
だから、銀行だけじゃなくて、機関投資家(銀行、証券、生損保、年金などのプロの投資家)が、まずは引き受けてたんですね。もちろん、海外の機関投資家もね(少ないけど)。
それも、国民も直接引き受ける、個人向け国債ってのがありましたが(現在販売停止中)、個人向けってことは、プロ向けがほとんどなんだってことですよね。
だからさ、ずーっと銀行が引き受けていたわけじゃないんよ。税収が莫大にあって、国家予算が小さかった時代は、国債そのものを発行していないし、戦前なんかは、外国に売ってた訳。だよね、日本人は貧乏だったから。
一番有名なのは、日露戦争の戦時国債を、当時の大蔵卿の高橋是清さんが、イギリスに売りに行って、モルガン商会とかが引き受けてくれたんだよね、金利10%ぐらいで(笑)まあ、それぐらい信用がなかったって話!まあ、戦争に負けたら、紙切れだからね。
だから、国債に金利ってのは、その国の政府のトータルな信用なんだ。ファンダメンタルズだけじゃなくて、現在の状況だけじゃなくて、過去から未来への予想もあっての話なんだよね、だって、市場が、つまりは参加している人の心が決めるのが、長期金利なんだから、これが暴走した時は、そう簡単にコントロールできないのは、歴史が証明していますよね。
日露戦争で借りた、ポンド建ての国債を、日本は返し続けます、その間、日本は貧乏なままです。明治から大正に至るまで、日本の家計の資産残高は驚くほど低い、それでも、近代化を進めるために坂の上雲を目指した、というのが一つの側面ですよね。
そう、そんな状態でも、海外で発行した国債をちゃんと返済してきたから、信用があるのも一側面なんですね。ね、信用って簡単にはできないものですよね。
さて、話を戻します。まずは、銀行というものの理解からね。
そもそも、銀行は、市中から余剰資金であるところの預金を集めて、資金需要のある貸出を行って、信用創造をして、その調達コストと、貸出金利の利ザヤを抜くというビジネスモデルです。
だから、国債を買い始めたのは、貸出先が少ない状態で、どうやったら利ザヤが稼げるのか?、という事で国債を引き受けている訳で、そもそもがおかしな状況なんだ、という事をまずは理解してください。そう、つい最近までの状況が、銀行にとっては、ぬるま湯だったんです、ここの理解が大事ね。
だってそうでしょ!
お金を貸して、信用創造をすることが、銀行機能の存在理由なんだけど、それができなくて国債を引き受けて、稼いでいるっていうのは、本末転倒ですよね。
そもそも国債市場ってのは、手元の余剰資金などを遊ばせておくわけにはいかない機関投資家が、市場の機能を通して、売買を繰り返しながら、利ザヤを稼ぎ、その反面、活発な取引が生れる事で「流動性」を担保していたわけです。
そんな中、貸出先がなくて困った銀行(メガバンク以上に地銀や信用金庫)は、本当に貸出先がないので、国債に利ザヤを求めたわけですね。
国債だけじゃなくて、各県の公債とか、その地域の地銀が引き受けてるんだけど、どんどん東京一極化が進んでいく中で、時限爆弾のようになっていることも事実です。
まじで、取引されている方、公開されているから地銀の決算書とか見てくださいよ!本当に厳しい経営状態がよくわかります。
だからさ、地銀から見た場合、貸出先の皆様が優良法人であればいいのですが、ちょっとでも格付けが落ちると、貸付金利の引き上げや、融資条件の見直し、あるいは、ローンカードから、保険販売や、リースの引き受けまで、ありとあらゆる方法で、収益性を高めていかないとまずい、そんな未来が見えてきますよ。
だからこそ、事前に財務格付けを理解して、表現方法を工夫していかないと、ビジネスですからね、厳しい関係になりかねないので、本当に要注意です。
僕の場合、実際にクライアントを通しての経験があります。
銀行の都合で、短期の折り返しが半額なったとか、金利が0.8%上がったとか、当初予定していた長期借入金が7年だったはずが5年になったとか、、、借りている事業者としては、理由を聞いて、納得できないからって、はい、それならって、他の銀行に乗り換えれないっすよね。資金繰りが大変だから借りているんだから。わかりますよね、この気持ち。
つまりさ、この貸出先がなく、国債市場も歪になって、国債の利回りはマイナスとかになってくると、どうやって「儲ける」のかという事が、金融機関の命題になってきているのが現状です。
だから、法人などが付き合っていく中で、本当に注意していかないと、やばいですよ、金融機関は、今やどこでも、なんでも売れますからね、銀行は特にね!ありとあらゆる方法で、収益機会を伺われていることを、ご理解くださいね。
さて、
金融緩和によって、何はともあれ、70%は日銀が買うよ、ってな財政ファイナンス(政府の借金を、発券機関である中央銀行がお金を刷って返済する)の状態になっているのが現在なのです。
これは、あんまよくない。直観的に考えてよくない事って、大体よくない(笑)
どこかで財政緊縮をしないと、つまり、できないことはできない、これ以上は無理!ってのをやらないと、まあ、いつか日本銀行券の価値は落ちちゃうからね。
ただ、現状は厳しいです。質的量的異次元の金融緩和政策と、安倍政権の消費税アップの凍結という流れからは、当面、財政緊縮策は取られない方向ですし、メガバンクなどは、今以上利益追求をするとなると、マイナス金利の影響を受けて、利回りがマイナスになる国債なんぞに構ってられるか!という方針になったということかと思います。
僕に、、超エリートの気持ちなぞわかりませんが(笑)、財務省幹部と懇談しても、利益に直接からなまいし、この後、他の緑とか、青の銀行が、プライマリーディーラーをやめるとか言った際に、あとから、ダチョウ倶楽部みたいになっちゃうよりも、今のうちに先手を打って、って感じがめっちゃするんですよね。
ちがうかな?
日経の記事とか見ると、財務幹部は不快感て、そりゃそうだろ!って話だし、赤い銀行も、先手を打つことで、今後、他の銀行が後に続いてもいいように、話に行くんだと思いますしね(笑)
それに、銀行の監督官庁は、金融庁だからさ(笑)民間銀行の経営判断を、とやかくは言えないだろうと、先に手を打った感じがします。
まあ、以前から国債の問題はあった訳で、急激に財政緊縮をやれとは言わないけど、財政再建へのちゃんとした工程を示すことが大事で、日銀に依存しないで、国債の安定消化ができるように、国債の管理政策をきちんと示さないと、ある時急激に信任が外れ、長期金利が急激に上がろうもんなら、とてつもないハードラインティングですからね。それだけは、何とか避けてほしいですよね。
直ぐに、他の銀行がプライマリーディーラーを降りるとは思わないし、実際、国債市場でのメガバンクの引き受けってのはそんなにないから(売買じゃないよ)ただ、地銀とかは、やめる訳にいかないと思うんだよね、やめてどこで稼ぐんだってことだからさ。
国債ってのは、たとえ満期時にマイナスのクーポンでも、売買のその時点で、市場の価格(需要と供給バランスによって決まるものね)で利回りが出ているなら、うすい金利でも取引量が凄いかから、利益ができるのね。今日現時点でも株式市場の数十倍もの規模での取引をしているの。だから、簡単に利益があげられないからといって、やめる訳にはいかないんだ。
でも、ちょっと、長期金利が3日前に反応したのは、怖かったけどね、、、だから、このままの状況に対して手を打たない、ってのは、どうも「ゆでガエル」な感じがしてならないんだよね。
さてさて、
金融史(ってのがあるのかな?)から見れば、確かに、三菱東京UFJ銀行のプライマリーディーラー返上は、潮目なんでしょうが、合わせ技で、最近の円高基調にもかかわらず、東証市場は、1.5~2兆円の売買高で、株価が乱高下しながらも、買い支えられていますね。これ、どう考えても、GPIFとか、日銀の公的セクターが買い支えているように見えます、、、
ねえ、国債は日銀が引き受けて、株式は公的セクターが引き受けるって、どう思います。これさあ、日銀と、公的セクターを「中国」って読み替えてみてよ。ね、日本も似たところない?
ちなみに、僕の場合、収入というフローは、全額円建てです。そして、資産の70%は円建てです。ええんかな?って最近思いますねん…
木﨑 利長
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
(※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)
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