大手銀行の住宅ローン金利、4月適用分からあげるってよ

日銀の金融政策であるマイナス(ネガティブ)金利、これによって、住宅ローン金利はさらに下がる、という話がありましたが、どうして4月適用分から、住宅ローン金利は上がるのでしょうか?

おかしいですよね?

ざっきーです。経営者専門の保険屋です。大好きなお客様に財務の視点からお節介をさせていただき、お客様の事業価値を上げながら、様々なリスク(不確実性)からお守りするのが仕事です。ちょっと、やばい情報だから、ブログにしました。

 

大手行、住宅ローン金利上げ 4月適用分

大手銀行は4月適用分の住宅ローン金利を引き上げる。10年固定型の最優遇金利は三菱東京UFJ銀行が0.1%引き上げて年0.9%とする。キャンペーンの終了に伴うもので、引き上げは2015年10月以来となる。みずほ銀行と三井住友信託銀行は0.05%上げてそれぞれ年0.85%、年0.55%とする。日銀のマイナス金利政策の影響で住宅ローン金利は過去最低水準を更新していたが、やや上昇することになる。(日本経済新聞より引用 2016年3月30日)

 

これ、なんでやねん!長期金利もだだ下がりだし、短期金利なんぞ、そもそも公定歩合が0なんやから、おかしいねん!って思いませんか?

下は、JGB10年ものの利回りのグラフです、こんな状態ですねん。

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やっぱ、それで、住宅ローン金利あげるちゅうのは、おかしいやろ!ってことですよね。ちょっと砕けまくって、解説してみますんで、お付き合いください。

銀行ちゅうところの商品はお金なんやけど、商品であるお金の仕入れは、

 1)預金として、預金者に手数料払って仕入れる

 2)銀行の銀行である日銀から仕入れる

 3)今まで出した利益を当てる

です。

仕入れたら、売りますよね。その売り先が「事業融資」だし「住宅ローン」だし「オーバーナイトの銀行間融資」とか、いろいろもろもろあるけど、つまりは貸付ですねん。

じゃあ、仕入れて余った在庫は、どうするのか、といいますとね。皆さんの会社と一緒で、銀行に預けるんです。そう、その銀行とは、日銀って言いまして、その口座名を「日銀当座預金口座」って言いますねん。

この「日銀当座預金口座」なんですが、今までは、そこに置いとくだけで、0.1%の利付がされたんですが、今後は今までの分はええけど、今後の在庫の余は、日銀が手数料(ネガティブ金利)もらうでーって話になりまして、そりゃああかん!ちゅうう状態ですねん。

そやろ、皆さんの会社の在庫とかに、置いとくだけで、経費がかさんだら、どないします?どっかで稼がんといかんちゃいますか?

さて、さらに、以前から、日銀がお金を市中に多く出したら、お金の価値下がるんで、インフレになって、デフレが治るやろ、ってことで、量的緩和っちゅうことしてますけど、日銀が、僕たちに直接、ほら使ってってな、って日本銀行券をくれるわけじゃないんですねん。

銀行が、在庫のお金を遊ばせるわけにいかんかったので、買いまくっていたJGB(日本国債)を一番の高値で買い取ってやるから、現金を押し付けることで、お金をばら撒くしか方法がないんですわ、そうしたら、副作用として、JGB(日本国債)の利回り、下がりますわな。めっちゃ強い買い手がおる市場に債券市場がなってしもうたからですねん。

でも、これさ、本当は銀行は、JGB(日本国債)など買わずに、本来の「貸付」を行えばよかった訳だけど、その売り先がない、勝って欲しいい優良企業はいらん!ゆうし、買うますわていう企業には、金融庁がお前売るなよ!そんなところに売ったら引当金ちゅう罰金を取るからなー、って話になってましてね。

「貸付」先がないんすよ〜、これ、今じゃなくて、もう数年前からね。

そんな状況で、利益を出す先がなくなったてきた挙句に、在庫を余らしたら、さらに罰金やでー(日銀当座預金口座へのネガティブですね)って話になったら、さらに収益は落ちますやん。そう思いまへん?

で、経営者の皆さんが、銀行の経営者だったら、どうします?

企業の目的は継続することだし、継続するためには、利益を上げ続けなければなりません。利益を稼ぐには、今とは違ったことをするわけですが、株とかに投資を銀行はぜってーしませんよ。だって、めちゃ損するかもしれんじゃないですか!だったら、ペナルティを受けてもええや、これも一つの考えです。

それと、今の取引先に対して、皆さんもやったことありませんか?経済状況が変わったので、「価格改定のお願い」です。

ね、気づきましたよね、今ある融資って、ほとんど「変動金利」じゃありませんか!それ、価格改定で、金利上げます、言われて、なら他の銀行に替えるわ、あんたんとことは、もう付き合えへんわー、って軽く言えますかね、、、

銀行も金融機関ですから、事業の展開は金融庁の規制に縛られています。リスクん高いことはできません。まず、現状で、できることから、例えば普通預金口座の維持手数料とか、様々な金融取引の手数料の改定、それと、既存の融資に対しての金利に引き上げです。

僕、以前にもこんなこと、マイナス金利の時に書いていますよね。これね、大手銀行から、この動きが出てきたということは、ついにマイナス(ネガティブ)金利の影響が始まる兆しと思いますねん。

なんで、変な関西弁かと思われるかもしれまへんが、ちょっと怖くて、真面目な口調で書けなかったんす。ちょと、考えなあかんな…

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木﨑 利長

木﨑 利長

ざっきー
1968年名古屋市生まれ。金融機関に勤務。クライアントの事業価値を向上させる事を目的とし、仕事を通して取り組んでいます。
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
 (※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)

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