ざっきーです。今更ですが、ベタなマーケティングの話をさせてくださいませ。僕の仕事は経営者専門の保険屋さんなのですが、僕自身のリスト(見込み客名簿)には、潤沢にお名前があるわけではありません。だって、僕、滅多に名刺交換もしないし、異業種交流会とかも、苦手だから行かない人なんで(笑)
でも、ご紹介を頂いたり、あることのおかげで、リストがどんどん更新されていっているんです。今日は、これについて、具体的に書いてみますね。ちょっと長いけど、お許しくださいませ。
さて、表題の「ジョイントベンチャー」とは、お互いにビジネスに協力することを目的とし、お互いのハウスリスト(名刺交換したり、直接面識があったり、とにかくその会社として持っているリストのこと)を、紹介しあう仕組みのことをいいます。
僕、あんまりこの仕組み、ってやつ嫌いなんすけど、でもお客様に役立つことかもしれないなら、やっぱり試して、効果を報告したいですよね、お節介役としては。
ウィキペディアによると、「ジョイントベンチャー」とは、戦略的提携のことを指すマーケティング用語です。他にも、合弁会社設立を指すジョイントベンチャー(JV)というものもありますけど、文脈によって区別されていますよね。まあ、マーケティングの一つの方法だと思ってください。
更に細かく言うと「ジョイントベンチャー」とは、他社の持つ経営資産を利用する、もしくは自社の経営資産を他社に利用させることで、ジョイントベンチャー当事者双方の事業上の発展を狙う、戦略的提携を差します。ちょっと難しいな。
噛み砕くとね、経営資産とは、有形資産、無形資産の両方が該当し、不動産、顧客リスト、販路、ブランド、情報発信ツールなど、多種多様あると思ってください。なので、マーケティング用語における「ジョイントベンチャー」というのは、契約関係であるので、規模の大小や事業形態は問われず、双方に経済的メリットがあるかどうかのみが判断基準となっているようです。なので、中小零細企業から、大企業まで幅広く活用することが可能ですし、活用されています。
まあ、ここでいう戦略的提携なんてゆうのは、提携先と経済的利益の発生条件が同一となることで良くって、対等な関係が大事。なので、アウトソーシングや、受発注関係とは区別して考えてください。
そうそう、あくまで、提携のうち、双方の利益が連動することが一般的にジョイントベンチャーといわれる提携方式ですが、まれに、業務提携全般を広義のジョイントベンチャーとして解釈される方もいるので、相手との意思疎通にとっても注意が必要です。
うーん、ちょっとわかりにくいかも。
では、具体的な話をしましょう
具体的には、A社と、B社があった場合、お互いの顧客リストを共有化して、利益の増加をめざし、優良顧客を増やすイメージです。そう、優良顧客創造をお互いに増やすことができるなら、やってもいいかも。
なぜ、2社で組むかというと、1社だけのマーケティングだと、リストが古く、固定化されている可能性が高く、新しいというだけで、効果が出やすいことは事実だからです。さらに、新規顧客獲得というのは、コストがかかるので、結果、利益が出にくいという側面もあります。
既契約を大事にしたいけど、お互いの大事な既契約のお客様にどうしたら喜んでもらえるのか、という視点ですかね。
実例としては、ある会計系のコンサルティングファームと、イタリアンレストランの「ジョイントベンチャー」の実例があります。それは。コンサルティングファームが出した年賀状1枚で、イタリアンレストランの6,000円のディナーに2名無料招待、という企画です。
ポイントは、強烈な内容です。
ワイン一杯サービスでは、単なる販促です、ディナー半額では、優待にすぎません、イメージとしては、完全に無料であれば「せっかくだから何か余分に豪華にできないかな?」と考え、優良顧客のリスト化を目指すのです。
なので、この場合、飲みものは有料です。もちろん、水だけでOKなら、無料というのがポイント、そんな顧客が誰なのかがわかることも重要です。
ここで、2社それぞれのベネフィットをみてみましょう。
イタリアンレストラン:
1) 無料でPRができ、コンサルティングファームの顧客が新規顧客としてリスト化できる
2) 飲み物は有料なので、アップセル(高付加価値商品の重ね売り)が可能
3) これを機に気に入ってもらえれば、優良顧客として常連客化が可能
コンサルティングファーム:
1) 見込み客であれ、既顧客であれ、年賀状が捨てられない(この場合、1年間有効)
2) ファームそのものの差異化とブランド力がアップ
3) ファームのリストそのものに刺激が与えられ、活性化されます
さて、問題はコストですよね。
例えば、3,000枚の年賀状を出すとして、これは、3,000枚の年賀状という非売品の無料ペアディナー券なのですから。3,000枚×2=3,000名 6,000円×6,000名=3,600万円 これを誰が負担するかです(笑)
ジョイントベンチャー交渉の内訳をぶっちゃけますと、こうなります。まず、コンサルティングファームが、料理の原価を負担するという形で交渉する場合、
6,000円の料理原価は30%なので、6,000円×30%=1,800円、
1,800円×6,000名=1,080万円 でも、1,080万円をコンサルティングファームが持つかどうかです、
想定パターン(1
2人で来店し、料理を頼んで、10,000円のワインを頼んだ場合、
ワインの原価を50%の5,000円とすると、利益は5,000円でますよね。
5,000円−(1,800円×2人)=1,400円
この場合、黒字なので、原価負担0円で交渉成立
想定パターン(2
家族と友人3人で来店、この場合、2人分は無料ですが、1人分のコースは、普通に利益が出ますよね。
1人分利益(6,000円−1,800円)=4,200円、
4,200円−(1,800×2人)=600円、
この場合、黒字なので、原価負担0円で交渉成立
で、年賀状を持参した顧客毎に収支計算を行って、毎月、プラス分とマイナス分を収支計算して、マイナス分をコンサルティングファームが負担することにしたわけです。
実情は、マイナスにならず(1ペア、無料ディナーで、お酒など飲み物の注文無しがあり)、コンサルティングファームの負担はゼロに。
結果、そのイタリアンレストランには、年賀状をきっかけとして来店された方の大部分がリピートされ、優良顧客リストに。その期、イタリアンレストランは最高の売上を記録し、優良顧客の常連客を獲得、コンサルティングファームは、結果、このイタリアンレストランの顧問契約を獲得。
いががでしょうか?
次の事例ね♪
都内の仲介中心の不動産会社と、銀座の鉄板焼き店のコラボのケースです。ポイントは同じく、ジョイントベンチャーとして、お互いにベネフィットがある事。どちらも、効果があるので、ずーっと続いていますね。不動産屋さんの社長さんは、もう、自分が編み出した方法のように、語っていますから(笑)
不動産会社:
1) ビルオーナー
2) 入居企業を紹介の提携不動産会社
3) 入居済み企業
4) 入居見込企業
鉄板焼き点:
1) 無料PR
2) ビルオーナーが来店
3) 入居会社の経営者が来店
もう、お分かりですよね、不動産会社は、リストのお客様に対して刺激的な広告ができていますし、鉄板焼き屋さんは、このハガキを持って守られる方は、ぐるなびや食べログでは来られない方々なのです。
まあ、こんなお節介がうまくいくのは、ケースバイケースなんですけどね、できるだけお客様のビジネスが成功する方向に応援できるのがいいと思いますので、開示してみました。
じゃあ、ざっきーには何のメリットがあるの?はい。僕の仕事の根幹のテーマは「お客様の悩み事を解決することを仕事とすること」ですから、お客様にまずは、喜んでもらえればいいです。僕は、ナイスショットも、接待もできませんが、経営者の皆さんの事業価値を上げるのに貢献できることをどれだけできるのか、これをテーマとしたいからです。
まあ、そんな深くもなく、喜んでもらえるのが好き〜、だからね。
さて、経営者の皆さま、このジョイントベンチャーという考え方、懇意にしているレストラン(お酒で利益を上げる業態)があって、皆さんのお客様に販促をするなどということが効果的な場合、特に、お客様がレストランにとっての優良顧客の場合、効果的なので、参考にしてみてくださいね。
木﨑 利長
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
(※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)
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