ギリシャの投票が終わりました。
で、OXI(ノー)と。
いろんな人が、いろんなこと言ってますが、
これで、緊縮を拒否して、
Grexit(ギリシャのユーロ脱退)に至って、地獄に落ちることになります。
今更、ギリシャ人が泣きついて、ツィプラス首相を放り出すにせよ、
サイは投げられました。
でもね。
その判断を機によって、EUは、ユーロの矛盾に、
向き合わなければならなくなりました。
いろんな視点はありますが、
そもそも、「ギリシアを支援する、しないと言っている」
その欧州の考え方そのものが、既に間違ってしまっている。
これを、忘れてはいけません。
つまり、プラン(1)
本当にEUから離脱させて、
ドラクマを再度発行し、凄まじいインフレの先に、
ユーロとパリティとなれば、その段階から、
再度、流動化供給など支援を行えばいい訳で、
完全に立て直してから、
元に戻す訳です。
そう、デフォルト、というものの本質を使い、
安定させる訳です。
もしくは、プラン(2)
本当に、支援を続けるなら、今程度の金額ではなく、
はるかに大きな支援金額を一度に投入するのか、
あるいは、借金を完全にチャラにするのか、
いずれかの道しか残されていない、訳です。
これは、誰が考えても、この2つの選択しかないのです。
今の枠組みで、緊縮を続け、どれだけ支援を続けていても、
それは借金の返済に消えるのみ(!)であって、
何ら経済成長は生み出さないのです。
だいたい、5年前には、そのことは、十分わかっていたはずなのに、
同じことを繰り返えしてきた訳です。
そう「忍法先送りの術」です。
比較的、リベラルな経済学者である、クルーグマンやスティグリッツも、
まあ、(1)をやって、
ひどいおもいをするよりも、
(2)を進め、
合わせて経済成長を進める政策を行う、
これが政治家のすることだ!
と、言ってますね。
まあ、あまりにも、勝手な、今回のノーが大差という現実には、
さすがに、呆れている感じでですが(笑)
ああ、ここ、ちょっと脱線しますが。
日本とかのリベサヨ系の方々、
これ以上成長するなとか、現状維持でいいとか、
言ってますが、、、
間違っていますからね。
そう、
比較的リベラルな立場の、
クルーグマンや、スティグリッツでさえ、
現在の国際経済の状態では、経済成長をしないと、
いろんな諸問題が発生することを指摘しています。
その、最大のものが、
「経済格差」です。
忘れないでね、
経済弱者に寄り添うとか言っているなら、
ちゃんと、理解しましょうね。
シェアとか、質素とかを否定している訳じゃなく、
基本、経済成長しないと、格差はますます広がるのです。
仲良しだけでは、世界は救われないのです。
特に、日本で、テレビとかで、借金返すべきだとか、
ギリシャが悪いとか、ばっかり言っている方々、
お里が知れますよ。
EUが、本気でギリシャを救済する気があるなら、
国際経済から見た場合、大した金額ではない借金をチャラにする、
実務的には、金利部分だけでも、
切り捨てるという選択肢がありました。
で、
それが嫌なら、100年以上の超長期国債に転換してしまう!(笑)
って、アイデアもあったはず。
何はともあれ、借金の返済義務から一度解放してしまい、
何らかの「投資行為を誘発する」必要がある訳です。
それができないのなら、まさに「焼け石に水」で、
永遠に、こんなことを続けていかねばならなくなります。
いかんでしょ、それ。
EUはそんなことはわかっているのでしょうが、
自分たちが責任も持っているうちは、
表面化させたくなくて、
後ろの世代に責任を先送りしている、
というのが真相としか思えないので、、、
これではどうにもなりませんね。
今、国際経済の上では、他に、大きなリスクはなく、
こんな馬鹿げた、忍法先送りの術を使ってられますが、
中国のリスクが表面化したりしたら、
この程度にかまけられないのにね。
なんか、残念ですが、
人って、そういうものかもしれません。
解決策は、もう、わかっているのです。
ね、経営者の皆様、
解決策はわかっていても、
放置しておくと、
こんなことになります。
ね、いつも間にか、
EUという、長年かけて、戦争から解放されるために、
知恵を出してきた人たちでも、
ぬるま湯の中で、
何やってきたんだか。
まあ、ドイツのように、
通貨安のメリットを享受してきた国が、
5年もつかって、この有様です。
でも、これはしょうがないのかも。
あーあ、ショートしてて儲かってもやな気分。
木﨑 利長
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
(※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)
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