ざっきーです。経営者専門の保険屋です。金曜日の夜から、身体のシャットダウンが始まり、土曜日でリカバリしてました。
ちょいと懸念な話を知ってしまって、、、お節介で介入しようかと思っていた矢先、身体が悲鳴をあげたみたい(笑)12時間寝てました、子供かよ!
さて、週末ですし、ブログも3本ぐらい、検閲がかかったりしてますので(笑)、今日は経営者の皆さんにお伝えしたい映画の話をしたいなと思います。
僕のマーケティングの師匠である、エクスマの藤村先生は「芸術とは、人がわかりあうための道具」というふうに、おっしゃっています。
そして、こう付け加えられました。
「芸術に触れ、感性を磨きなさい、それが人間性を高めることになるし、関係性が大事になってくるこれからのビジネスマンには、とても必要な要素だから」と。
その通りと思います。
そんな話を伺った時に、昔一緒に暮らしていた大事なひとから教えていただいた言葉も思い出しました。
「芸術ってのは、自分の知らない心の引き出しを開ける鍵なんだよ。
なかなか自分は、自分の知らない心の動きの引き出しを開けることは、
そもそも避けちゃうからできないんだけど、芸術に触れるとね、
一気に、引き出しが、ガバッて開くんだ、そして知らない自分に会えるの」
そうでした、そうでした、知らないこと、普段しないこと、でも、ちょっとでも興味があることに接したら「行動する」って決めたんだ。
なぜかっていうと、いつ、終わるからないからね(笑)明日が続くなんて、誰にもわからないことだからさ、今をまるっと生きようと思うんだ。
そんなこんなのここ2年弱ぐらいなので、最近は好き放題しております。
さて、今日は映画の話、現在公開中の映画「ちはやふる 上の句/下の句」です。
こちらの映画には、漫画の原作があります。
百人一首の競技かるた、という意外な題材を扱った、末次由紀さんの人気漫画ですね。BE・LOVEに、現在も連載されており、31巻にも渡る長編ストーリー漫画です。
少女漫画のカテゴリーですが、少年漫画に多い「熱さ」も十分に内包されてますし、競技かるたという世界観からはスポーツ漫画とも評されます。そして、恋愛描写が、少女漫画の割には少なく、遅々として登場人物の恋愛の関係性が進まないことでも有名です(笑)
アニメ化もされていますし、ファンも多く、最近の映画化に伴う原作レイプとすら言われる状況の中(例、進撃の巨人、テラフォーマーズなど)前後編にわけて、映画化された作品です。
上の句が公開された、当初のボックスオフィスの出足はスローだったものの、原作ファンからの応援や、そもそもかるたという要素から、以外と幅広い客層をた掴んだようで、原作もまだ先があるため、続編の制作も決定したようです。
まあ、これは、制作委員会の面々を見れば、事前に決まってた感もありますが、ここでは触れません(笑)
それにしても、僕も、こんな少女漫画ネタを、ブログや、SNSにも書いていますので、「ざっきーって、少女漫画の作品をよく知っているよね?」って言われます。
バレました(笑)
中学生ぐらいからですかね、付き合った女の子に教えてもらったり、貸してもらったたり、まあ、そんな感じ。意外と深い作品も多いんですよね。自分で買うことはないのですが、まあ付き合ってたり、その時に一緒に暮らしてたりする人の影響です(汗)
僕のベストフェイボリットは「海街diary」ですが、これも、間違いなく影響のお陰ですね。ふふふ、やはり芸術は人と人が分かり合うためのためのツールですよ!
それと、この「ちはやふる」の原作ですが、末次由紀さんの漫画家復帰、第一弾の作品でもあります。
それ以前から、漫画を描かれていたのですが、盗作騒動という(まあ、構図などをトレースしたというもの)出来事があり、末次由紀さんはそれを認め、漫画家としての活動を2年ほど休止されます。
これ、新聞やTVで報道されたほどのスキャンダルになっちゃいました。なぜかというと、ちゃんと認めた、珍しいケースだったからです。
そして、復帰後の作品が、この「ちはやふる」なのです。連載開始から評判を呼び、マンガ大賞や、この漫画がすごいや、講談社漫画賞など、いろんな賞を受賞されますが、末次由紀さん自身は、確か表彰に出席されなかったかと。
「以前の過ちがあり賞は受け取れない、自分にできることは、漫画を描き続けて作品で読者の皆さんに報いるだけ」、というような覚悟を持って漫画を描かれているお話を伺い、この漫画の持っている「熱さ」は、ここに由来するのかもしれない、と思ったものです。
そんなもの凄いパワーを持った原作を映画にするというのは、とても大変な事です。なので、僕も上の句、下の句、両方見るまでは、判断しないようにしていました。今日は、そんな話です。
で、先に行っておきますが、僕の大好きな経営者の皆さん、是非、上の句、下の句の両方を見てください。映画館へ行って見てください。なぜなら、この映画は、個人と組織、才能と練習という、マネジメントの本質を、とっても分かりやすく表現している映画だからです。それと、若い十代の頃の「熱さ」という熱量を感じ取れますので。
だから言っているじゃないですか、ざっきーのこのブログは、経営者の方に向けて書いているんだって!
サクッと、ストーリーを、書こうかな。
主人公は、進学した高校に、競技かるた部を創設すべく奮闘する1年生の女子生徒、綾瀬千早(あやせちはや)。
小学生の時に、競技かるたを教えてくれた転校生、綿谷新に再度、競技かるたの世界で出会うため、一緒に競技かるたの世界に魅せられた真島太一と、競技かるた部を作るところから物語は始まります。
前編(上の句)では、創設に必要な規定部員数を、どうにか勧誘した綾瀬千早が、東京都大会へ向けて練習を開始する過程が描かれ、さらに、全国大会への出場をかけて試合に臨むところが描かれます。
後編(下の句)では、次の大会へ向けて練習をおこなう彼らが、チームとしての一体感を作り上げるまでの紆余曲折が中心となります。ここが、ポイントね。そして、クイーンとして君臨する、全国トップの実力を持つ女子生徒、若宮詩暢(わかみやしのぶ)が立ちはだかり、綾瀬千早との激しい試合が展開されます。
主演は、僕も大好きな「海街diary」でデビューした広瀬すずさんが綾瀬千早を。そして、絶対クイーンの若宮詩暢役に、もう、演技が超絶に上手い、天才、松岡茉優さん。
映画を見て思いました。映画全体を通して、止むことのない「熱さ」という熱量の多さ、これがこの映画の特徴だと思います。
10代ならではの、目標へがむしゃらに突き進んでいくエネルギーや、その時に発散される圧倒的な熱量。競技かるたが好き、という小学生の時に気持ちを持ちながら、それを素直に出していく姿が、とっても好ましいのです。
こうした熱量、ちょっと忘れてたけど、もしかしたら、観客にも伝わるんじゃないかな、と思える熱量の伝播をも感じることができる作品だと思います。
まあ、僕のようなおっさんには気恥ずかしところも多いけど、でもね、多分、10代、20代の観客や、心に「熱さ」を持っている人には、感染度は十分あると思います。
演出としても、試合の攻防が、とてもスリリングに描かれ、札を取るために伸ばす腕とかは、まるでアクション映画のようだし、どうやって撮ったんだろうと思える(CGじゃないからさ)カットも多く、全然飽きません。
なんというか、とっても臭い演出なんだけど、勝負が決まって、感極まった千早が、泣きながらチームメイトの胸に飛び込む姿をスローモーションでとらえる、といった描写があるんだけど、陳腐になってないんです。
それは、広瀬すずさんの、類まれなる輝きに負う部分も大きいとは思いますけど、実は、原作から貫かれている「熱さ」を映画でも貫いてるからじゃないかと思うんですね。
原作の漫画が持っている強いメッセージ性、それは、言葉にすると、「何かを本当に好きになる」だし、「仲間と共に目標へ向かう」ということです。
そのメッセージ性を映画でも尊重して、熱さを冷ますような、冷笑的な描写を極力控え、ギャグに逃げず、テーマにまっすぐに取り組んだ姿勢が、とても影響しているように、僕には思えます。
そして、最大の山場は、周囲との関係性や、コミュニケーションをとても大切にする綾瀬千早の描写がとても美しく、それと対比して、他者を拒絶して、孤独にかるたと向き合ってきた、最強のライバル若宮詩暢との対決は、超ドラマティックな構図となっています。
この映画もそうですが、青春映画には、自分の能力への力試し、というか、可能性への挑戦という要素が含まれているんだと思うんです。
自分にはどれだけの力や実力があるのか。いったいどこまで通用するのか。成長過程にある少年少女というのは、自分自身の能力の限界をまだ知らないが故に、興味を持った場合、それを試さずにはいられないのです。そう、僕らにもそんな時がありましたよね!
映画「ちはやふる」が描こうとしているのは、トレーニングや、鍛錬によって、力が付いてくる過程でもあるし、その試す場としての、強力なライバルと対峙した際の震えるような高揚なんじゃないかと思うんです。
彼女らは、周囲との切磋琢磨を通じて、より高次の段階へたどり着こうともがきます。そして、「自分は何でもできる。鍛えればより強くなり、どこまでも行ける!」と言い聞かせることができる、ああ、これは思春期ならではですね!
そうだ、今でもそうだ、忘れるところだった(笑)
そして、この映画を見てて、気づいたことがあります。それは、この映画作品での最強者は若宮詩暢です。その強者は、周囲との共感を拒む者でもあります。
クイーンの称号を戴く若宮詩暢は、人とのかかわりあいを拒絶することで、最強の座を守っています。孤独を強さに変える人びとは、やがて非常に危うい状態に置かれることになります。これは、いろんな物語で表現されていますが、実社会でもそうですよね。
本当に孤独を強さに変える時には、精神的な暗部への転落というリスクを孕んでいることを理解しておく必要があるからです。
このリスク、やばいこと皆さんもご存知ですよね。スターが評判を落とす時、イケイケ経営者が転落する時、トップセールスが躓く時、皆、どこか精神的な暗部に入り込んでおかしくなります。
だからこそ、それに途中で自分でも暗部に触れて気づいた綾瀬千早は、周囲に対して、「1人になってはいけない、かるたを通じて人とつながらなくてはならない」と繰りかえし主張をしていきます。
ね、気づきました。
ね、気づきましたよね。
これ、リーダーである経営者の皆さんの、従業員の皆さんとの関わりと一緒だと思われませんか?
かるたを、事業と置き換えてみてください。そして、経営者ご自身も、プレーヤーでもあり、コーチでもあり、監督でもあり、競技会の主催者でもあるのですよね。
同じ、何かがむしゃらに向かうものや、大切にしているもの、共通しているものがあれば、それが本当の繋がりだし、仲間なんじゃないですかね。
だから、映画の最後で、綾瀬千早が、若宮詩暢の手を取り、「また、かるたしようね」と伝える時、その言葉は、孤独な者を、精神の暗部から救い出す可能性を持つ訳です。
人は本当に、誰かに、こうした言葉をかけてもらえないまま、1人だけで生きていくことはとても難しいと思います。
まあ、僕がなるほどなぁって思うぐらいだから、映画のメッセージとしては、普遍的というか、優等生的というか、青春の「熱さ」なんだから、そりゃ、暑苦しいメッセージなのかもしれませんが(笑)
でもね、まっとうなストーリーと演出で、ストレートに心は揺さぶられますよ。
ちなみに、もう十分社会人(笑)な私たちの仲間とは何かと言いますと、一番人生の時間を共有しているまずは家族、そして、会社の仲間、つまり従業員さんじゃないのかなって思います。友人知人ではないですよ、だって、生活基盤なんだし、掛けている時間が違うんだから。
僕も教えてもらった言葉に「経営者は孤独を友とせよ」という名言があります。
これは、一人でずっと居ろ、という意味ではなく、どうしても経営者は、気持ちがわかりやすい経営者同士の仲間で、表面的なつながりのに依存しがちとなるので、易きに流れないように、という意味だということです。
確かに、経営者は孤独です。その胸のうちを共有することはほとんど同じ立場の人は存在しないので無理です。
だからと言って、どれだけ従業員に理解されなくても、どれだけ孤独感を感じようとも、従業員のそばを離れてはいけない、という意味だと教わりました。
だって、会社ってのは、確かに営利を目的にしているかもしれないけど、それでも「(仕事の)何かを大好きになる」だし、「(仕事の)仲間と共に目標へ向かう」ところだからです。
「熱さ」はいろんな問題を超える、そう、あの頃を思い出してください。なんでもできると思っていたあの頃です。
さて、ぜひぜひ、足を運でご覧になってください。10代からシニア世代まで、どなたでも、ご自身の中にある「熱さ」に点火しますから。
ちはやふる 上の句(予告編)
ちはやふる 下の句(予告編)
木﨑 利長
化学メーカーの住宅部門に約9年。1999年2月生命保険会社に、ライフプランナーとして参画。
具体的には、上場企業を含む約80社の親密取引先のご縁を中心に、生命保険契約をお預かりしており、財務や資金繰りといった経営課題ついての改善や、売上を伸ばすための営業研修など、お客様の事業価値を向上させるための具体的なソリューションを提供し、経営者の弱音をも受け止められる担当者を目指し日々精進中です。
(※このブログでの意見は全て個人の意見であり所属する団体の意見を代表するものではありません。)
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